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大熊猫と鋼彈Wと高達00と街頭覇王3が好きなへたれ1/6カスタマーでSDオーナーの己語り
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何となく思いついた。その内サイトの方に移動させる。

R要素皆無だけど力の限り女性向ライアレなので、苦手な方は折り畳んだ先は読まないでください。

















プトレマイオス2艦内は,全面禁煙である。

 少数精鋭の強襲用輸送間とはいえ、宇宙空間での酸素供給には限りが有る。航行中の酸素供給は、どの宇宙母艦には搭載されている二酸化炭素清浄システムに(用は,館内に森林があって、そこでCO2をCとO2に分解して再利用している様なシステムだと思ってください……実際、どうなんだろ,宇宙での酸素供給……)よって行われているが、そこにだけエネルギーを割く訳でもない。割り当てられるGN粒子エネルギーには限度が有る。
 そして、現在トレミー2に搭乗している中に飲酒をするものは多けれど、喫煙者はたった一人しかいない。よって、その一人の為に空気清浄システムを強化する訳にもいかず、宇宙空間航行中は禁煙となっていた。
 結果、2代目ロックオン・ストラトスことライル・ディランディは、トレミー乗船と同時に禁煙を強いられた。
 まぁ、煙草は嗜好品であり、吸い過ぎは躯にも良くはないので、量を減らし、最終的にはやめる事が出来た方がいい代物ではあるのかもしれない。マイスターたるもの煙草など吸わない方がいい、ミレイナみたいな娘もいるのだから、影響悪いだろう……等と口うるさい教官殿には、耳にタコが出来る程延々と説教もされた。刹那からは無言の圧力をかけられた。メカニックのイアンには、「気持ちは分からんでもないが、煙はあんまり計器に当てたくないんだがなぁ」と、かえって酒を薦められた。
 そんなこんなで、イラついたときは別のことで憂さを晴らすこととして、現在、ライルは禁煙に成功している様子である。
 とはいえ、時折口寂しくなるときがある。
 そういう事で、ライルは補給買い出し当番の時、それを紛らわすある「もの」を買って、自室に保管していた訳であるが………

「……な、何やってるんですか!」
 トレミーの食堂レクレーションルームにいたのは、遅れて食事を取っていたライル一人。先程まではアニューとイアンも一緒で、雑談などをしながら食事をしていたのだが、アニューはラッセと交代でブリッジに行かなければならないし、イアンはまだガンダムの整備があると言って、食事を終えていってしまった後だ。食事は粗方食べ終わっており、食後のコーヒーをすすりながら胸ポケットから「それ」を取り出そうとしたタイミングで食堂のドアがスライドした。ライルと変わらぬ長身で、緑色に輝くくせ毛を微重力に反せさせた、オレンジ色の制服の男……アレルヤだ。
「は?」
 ライルは首をかしげる。食事をとって、コーヒーで一息ついていただけで、別におかしいことをしているつもりはない。だが、アレルヤからしてみれば、何かおかしい事でもしている様に見えたのだろう。
「どうしたんだ?アレルヤ、何かしたのか?」
 単刀直入に聞いてみたところ、返ってきた返事はこうだ。
「何かしたって、あなたがしようとしているんじゃないですか!」
「だから、俺が一体何を…」
 尋ねながら、改めてライルは胸ポケットから「それ」を取り出す。
「ロックオン、航行中のトレミーは禁煙です!確かに空気清浄機でニコチンの紫煙の毒素も分解でもきますけど、それでも此処は……」
「おいおい……これの何処が『煙草』なんだよ?アレルヤ」
 そういって取り出した喪は、煙草の箱よりも大きい、縦長のものだ。
「あ………」
 それが目に入った瞬間、アレルヤは面白い程顔を赤くする。何しろそれはシガレットボックスではない紙の箱。しかも、ライルが吸っている銘柄のいる緑色の箱ではなく、何処かライルに不釣り合いなピンク色。
 ユニオン経済特区にある菓子メーカーから販売され、今や世界の何処でもい食べることのできるお菓子、「ポッキー」。しかもそのピンクは「イチゴチョコ味」だ。更に開封済み。既に食べているもののようだ。
「す、すみません、てっきり、隠れて煙草吸っているのかと……」
 しゅん、とうなだれてアレルヤが素直に頭を下げる。とても185センチ24歳に成人男性に見えない可愛らしさがあった。ついライルがからかって、構いたくなってしまう様な、間抜けな大型犬の様な……
「流石に俺だってそこまではしねぇよ。戦闘後でもねぇし……ただ、口寂しくなるからさ、似たカンジのもので紛らわせてんの」
 先程一緒にいたアニューとイアンにも少し渡したのだ、と続けた。糖分は頭のエネルギーなのよね、と笑いながらアニューは受け取り、更にイアンにもすすめたという……イアンは、ミレイナにやってくれ、と言って続けたのは余談ではあるが。
「ほら、あんたも食えよ」
 アレルヤは金銀の両目を見開き、数度瞬きをしてライルを見返した。そのオッドアイを、ライルの翡翠色がじっと見つめて来る。ただそれだけなのに、アレルヤの頬の温度が上昇していくのが分かる程だ。
「え?………!!」
 わずかに開いたアレルヤの口の中にライルはイチゴポッキーを一本突っ込んだ。歯にあたる事もなく、適度なところに入ったようだが、アレルヤはまだ情況を理解してない。
「………」
 アレルヤの口の中にイチゴの甘酸っぱさの混じったチョコの味が広がった。その内にそれが溶け出して、プレッツェルの小麦と塩分の味も混ざりつつある。漸く、アレルヤはライルに「ポッキーをくわえささられた」と理解したが、その間理解するまでの所要時間360フレーム(1フレーム=1/60セコンド)
 そんなアレルヤの様子に悪戯心が芽生えたライルは、アレルヤのくわえるイチゴポッキーのプレッツェル部分に口を近づける。更に状況を理解していないアレルヤが驚いて目を見開く間にライルはそれをくわえ、ポッキーを食べながらアレルヤの顔に近づいてきた。
「……っん…………!!」
 更にライルとアレルヤのイチゴポッキーを挟んだ間合いが縮まり、ライルは素早くアレルヤの頭を両腕で固定して逃げ道を塞いだ。あっという間に距離がゼロになって、気が付いたときはイチゴポッキーもアレルヤの唇までライルに奪われてしまっていた。アレルヤの唇の周りについたイチゴチョコをなめとる様に、更にアレルヤの口腔内にまで浸食するライルの舌……どれ位そうされていたのか分からなかったが、漸くライルがアレルヤを解放してくれたとき、アレルヤは椅子の上にぺたん、と座り込む様に落ちてしまった。
「ごちそうさん」
 そういって上目遣いになる様にアレルヤの眸を覗き込んで彼の様子を見ていると、何をされたのか漸く理解したアレルヤの顔が更に面白い程真っ赤になって、ライルの胸倉を掴んだ。
「……………ッ…!!………!!」
 何か文句を言おうとしたが、どうも言葉が出ないようだ。
「何だ、もう一本食べるのか?」
 言いながらライルはイチゴポッキーをもう一本取り出し、アレルヤの口元に近づける。
「も、もう、いい、……です!!そんな……」
 顔を真っ赤にしたまま、蒸気でも出てるんじゃないかって程の勢いでアレルヤが返してきた。
「……恥ずかしい、です……」
……これだから、こいつかわいいんだよなぁ。
 ライルは再びアレルヤの顔に近付き、じっと彼のオッドアイを見つめる。アレルヤのうなじをそっと撫でながらイチゴポッキーをアレルヤの口元に近づけた。
「もう一回、いいだろ?」
 チョコの先をアレルヤの口につける。チョコが少し溶け出した時、漸くアレルヤが観念してポッキーをくわえたので、ライルはもう一度そのイチゴ味をアレルヤの唇越しに味わったのだった。
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